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今回、海南病院に最新装置が整備されましたので、是非紙面をお借りして紹介したいと思います。高機能CT装置と、全身対応血管撮影装置で、従来よりもより低侵襲撃で負担の少ない検査や治療が可能となりました。
まず、CTという言葉はよく聞くと思いますが、これはComputed Tomography(コンピュータ断層撮影)の略語です。CTは、体のまわりからX線をあてて体内の情報を収集し、それをコンピュータ処理して断面図(人体の輪切り画像)を得る検査です。CTの歴史ですが、英国人のゴッドフリー・ハウンズフィールドによって発明されました。彼は、この発明により1979年にノーベル生理学・医学賞を受賞しています。最初に生産されたX線CT(EMIスキャナーと呼ばれた)は脳の断層撮影に用いられました。当時、画像をつくるのに30分近くかかりました。それから40年の歳月を経て素晴らしい進化を遂げ、今では、なんと5秒で体全体が撮影でき、なおかつリアルタイムで断層画像も得られるようになりました。
当院にも最新の64列マルチスライスCTが、尾張西南部で初めて導入されました。従来の装置と比較すると、撮影時間が大幅に短縮され、同じ時間でより詳しく検査することができるので、より精細な画像が撮影でき、今まで見えなかった病変が見えるようになりました。さらに画期的なこととして、今までは狭心症の原因となる冠動脈血管(心臓をとりまく血管)の狭窄(つまり)を発見するために、直接手足の動脈からカテーテル(管)を入れていく心臓カテーテル検査が必要でしたが、この64列マルチスライスCTでは、動いている部分の撮影もできるので、ある程度心臓カテーテル検査に代わって、冠動脈血管の狭窄の発見に使われるようになっていくと思われます。普通のCT検査のように、十秒ほど息を止めるだけで、冠動脈血管の評価が可能で外来検査でできることとなりました。
もう一つの装置は、新型血管撮影装置です。通常のレントゲンでは映らない身体各所の血管を撮影するための特殊検査装置です。この検査を行うことにより、身体中の血管について動脈硬化や奇形がないか等を詳しく調べることができます。また、癌に入り込んでいる血管を映すことにより、癌の広がりや周辺の臓器との関係が分かり、どういう手術を選択するのがよいかを事前に検討することが可能になります。
検査の方法は、カテーテル検査が基本になります。そのカテーテルの先を目的の血管まで送り、選択的に特定の血管のみに造影剤を注入して撮影を行います。また、狭くなった血管を広げたり、主要の血管を詰めたり、また体内の出血を止める等の治療にも応用されています。
頭部領域においては、「脳血管撮影検査」といっていますが、1)脳梗塞に関連することとして、頸部や脳の血管が細くなったり詰まっている箇所がないかを調べます。2)クモ膜下出血や脳内出血に関することとして、血管に瘤(こぶ:動脈瘤)や血管のかたまり等の奇形がないかを調べます。3)脳腫瘍に関連することとして、腫瘍を養っている栄養血管がどのように入っているかを調べます。また、血管内治療にも使用されます。当院には、全身対応として、日本(世界)で初めて大口径17インチ(43cm)サイズの平面型検出器(フラットパネル)式血管撮影装置が導入されました。得られる画像が大変きれいになり、画像のコンピュータ処理能力も数段アップしました。これによって、腹部全体に広範囲領域の撮影にて正確な診断を下せるようになりました。また、画像がきれいになった分、血管を映すときに使用する造影剤が少量ですみ、検査時間も短縮できます。そのため、放射線被ばく量の軽減をはじめ、患者様の検査に係わる身体的な負担を減らすことができるようになりました。
今後も、地域基幹病院として、質の高い、安全で安心な医療を提供できますよう様々な整備を考えてまいります。
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